ビルの灯り

祖母の家の裏に新しくマンションが建ったんです。

建設の話が出たときは、近所の地元住人は「家に日が当たらなくなる」とか「高い所から家の中をのぞかれるんじゃないか」とか言って、そりゃもう大反対。
向こうの建設業者と会って話し合いもしてましたし、祖母に至っては「マンション建設反対」という垂れ幕まで作ってベランダに掛けてました。
話聞いてると建設業者もなんかうさんくさーい感じの話ぶりだったようだし、土地に見合わないたっかい値段で部屋売ってるんで、僕もなんだかなーと思ってたんですよね。
しかし努力虚しく建設作業は進み・・・・・・
そして、今日祖母の家に行った時に初めて完成したマンションをみました。
なんともいえぬセンスの外装で(笑。
もう既に入居者が何人かいるようでした。


夜、祖母の家から我が家に帰る途中も当然そのマンションが見えます。
灯りがたくさんともっていました。
・・・・・・それを不覚にも、「綺麗だなー」と思ってしまったんですよね・・・。
あれだけやいのやいの言ってたマンションでも綺麗だったんですよね。
ただ、綺麗というか、あったかい感じで・・・・ぼんやーりとしてて。
それが凄く不思議な感覚でした。
嫌なもののはずなのに綺麗に見える・・・・という事が。
国語の授業でやった事じゃないですけど、あそこに全く見知らぬ人々が壁一枚はさんだ空間に居るんだな、と思うと余計に沁み沁みしてしまって。
あの感覚は何だったのかなー・・・・・・と。
あんまり無いような感覚でしたし。
こうやって人生に厚みが出てくるのでしょうか?